ハムスター自慢の頬袋は、炎症や加齢などをきっかけに反転し、口から飛び出したまま戻らなくなることがある。便利さと裏表の、ざんねんな弱点だ。 A hamster's prized cheek pouches can turn inside out due to inflammation or aging and end up stuck hanging out of its mouth—a rather unfortunate downside of such a handy feature.
ハムスターの頬袋は便利な収納である一方、炎症や感染、腫瘍、加齢などをきっかけに反転して口から飛び出し、そのまま戻らなくなる「頬袋脱」を起こすことがあります。
- 原因:炎症・感染・腫瘍・加齢などがきっかけになる
- 症状:頬袋が裏返って口から飛び出し、そのまま戻らなくなる(頬袋脱)
- 実際の症例:生後7か月のジャンガリアンハムスターで左の頬袋が反転、切除手術は5分以内に完了
- 本人の様子:飛び出した頬袋を前肢で取り除こうとする行動が見られた
🔍 ちょっと寄り道:動物同士に相性があるように、人同士にも相性があります。気になった方は相性診断を試してみてください。
便利すぎる頬袋の、意外な落とし穴
ハムスターの頬袋は、炎症や感染、腫瘍、加齢などをきっかけに裏返って口から飛び出し、そのまま戻らなくなる「頬袋脱」を起こすことがある。ハムスターの最大の特徴といえば、あの頬袋。耳の後ろから肩のあたりまで伸びる伸縮自在の収納スペースで、食べ物をどんどん詰め込んで顔をまるく膨らませる姿は、ハムスターらしさの象徴といっていい。
ところが、この便利な袋には意外な落とし穴がある。それが冒頭の「頬袋脱」で、獣医学の世界で実際に報告例が存在する症状だ。
せっかくの自慢の収納が、ある日突然「口から出っぱなし」になる。しまい込むのは得意でも、しまい直すのは苦手という、なんともざんねんな展開である。
出典: J-STAGE掲載 獣医学系査読論文(頬袋脱の症例報告) jstage.jst.go.jp
本人も前肢で応戦、実際の症例
生後7か月のジャンガリアンハムスターの症例では、反転した左の頬袋を本人が前肢で取り除こうとし、切除手術は5分以内に完了したと報告されています。このオスのハムスターは、ある日突然、口から腫瘤のようなものが飛び出し、診てみると左の頬袋が反転して腫れ上がっていました。
本人はというと、口から出た自分の頬袋を、まるで異物のように前肢で繰り返し取り除こうとしていたといいます。健気というか、ざんねんというか。
幸い治療はスムーズで、超音波手術装置を使った切除のあと、術後すぐに食事も飲水もできるようになりました。大騒ぎの割にあっさり解決したあたりも、なんだかハムスターらしいところです。
便利な頬袋も、構造上のリスクと隣り合わせ。ふだんから顔まわりの様子をさりげなく見てあげると、こうした異変に早めに気づきやすくなりそうです。